岡山大学、ダイバーシティ環境の実現に向けた文科省補助事業に選定

文部科学省が公募を行った令和5年度科学技術人材育成費補助事業「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(女性リーダー育成型)」(事業年度 令和5年度~令和10年度)に、岡山大学の事業「岡大発・女性もっと活躍宣言!WITHプラン」が選定された。

岡山大学はこれまで女性研究者の育成、上位職への登用等を進めてきたが、女性教員の割合は令和4年度現在、教員全体で19.9%、准教授は20.3%、教授は10.6%に留まっており、学部生に占める女性割合からも大きく隔たった状況だ。同事業では、岡山大学のダイバーシティ&インクルージョンを推進し、教育・研究をより活性化するため、全学を挙げて女性教員の割合を増加させ、教授14%以上、准教授25%以上、教員全体25%以上を達成することなどを目指している。

同事業では、「岡大発・女性もっと活躍宣言!WITHプラン」をコンセプトに、新たに「岡山大学版リーダー育成プログラム」を実施し、女性上位職・管理職候補者を育成するとともに、准教授以上の上位職女性教員の増員ならびに女性教員割合の増加を図る。

このプログラムでは、教授等上位職として活躍するために必要な能力・スキルを涵養するため、多様なロールモデルの提示と具体的なリーダー像やスキルに関するイメージの獲得、地元企業とも連携しグローカルな視点も踏まえたマネジメント力等の養成、シンポジウム・国際共同研究の企画・運営による実践力・国際力の養成、さらに、実際の組織運営への参画により管理運営能力の涵養を行う。同時にプロモーションメンター制度により相談やフィードバックの体制を整備する。

また、部局ごとに女性教員在職割合の目標値を設定し、新規教員採用に占める女性割合を政府が定めている目標値以上とし、理系学部の女性教授を現在の4倍以上に増加させるとともに、全学の教授、准教授、教員に占める女性割合をそれぞれ14%以上、25%以上、25%以上に増加させることを目標としている。

さらに、役員および教育研究評議会構成員の女性割合をそれぞれ30%以上、20%以上に増加させるなど、意思決定機関への女性登用を進める。同時に、男女問わず研究環境の改善に努め、その上で女性教員の研究活動を一層支援するとともに、博士後期課程大学院生を含む若手女性研究者の育成に努めるとしている。

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国立大学法人岡山大学・プレスリリースより