50か国の外国人留学生が見た日本の教育の強みと弱み
日本の教育における強みと課題が、外国人留学生の視点から浮き彫りになった。全国の中学校・高校向けに外国人留学生とのグローバル体感プログラム「Power in Me」を提供する株式会社トモノカイは、プログラムに参加経験のある日本在住の外国人(現役留学生および卒業生)を対象にアンケート調査を実施し、161名から有効回答を得た。
「規律と環境」は評価、伸びしろは「実践力と柔軟性」
調査結果によると、日本の学校教育の特徴として「学校施設・環境の充実や安全性(30.4%)」や「規律・道徳教育・マナー(29.8%)」を挙げる回答が目立った。母国の教育との比較では、約4割が「母国が学力・試験重視であるのに対し、日本は規律・人格形成を重視している」と回答している。掃除や給食、部活動といった授業以外の生活教育も、日本独自の特徴として挙げられた。
5割超が中高生の課題に「自信の欠如」指摘
一方で、日本の中高生の課題については「自信の欠如や失敗を恐れる傾向」との回答が50.3%に達した。加えて「スピーキング・コミュニケーション能力(43.5%)」や「クリティカルシンキング・自己主張力(21.7%)」にも伸びしろがあると指摘されている。具体的な意見として、正解を重視するあまり生徒が失敗を恐れ、自由な議論や創造的な探求が抑制されているとの懸念も寄せられた。
日本に惹かれる理由と、長期滞在を阻む壁
来日理由としては「日本文化(54.0%)」や「教育・研究の質の高さ(42.2%)」が多く、将来的な日本滞在意向についても64.6%が「はい」と回答した。しかし、ワークライフバランスの欠如や言語(英語)の壁、排他的な空気感を理由に、長期滞在を検討中または否定する層も一定数存在する。
株式会社トモノカイのグローバル教育共創セクションでセクション長を務める伊丹氏は、今回の調査結果を受け、日本の教育の良さを生かしつつ、生徒が自己を理解し自信を持って表現できる機会を創出していくと述べている。