アート教育で子どもの自己肯定感を高め、誰もが自分らしく生きられる社会へ

鎌倉で学童保育施設「鎌倉学び舎」と保育園「北鎌倉保育園 さとの森」を運営する、在野の教育社会学者の大滝世津子氏。東大で博士号を取得、鎌倉の大学で教鞭を執ったのち、現在の活動に至る。一貫するのは、誰もが自分らしく生きられる社会を実現したいという思いだ。

鎌倉で幼児・初等教育の
理論と実践を往還

大滝 世津子

大滝 世津子

鎌倉教育総合研究所 所長
1980年鎌倉市生まれ。神奈川県立湘南高等学校、東京女子大学卒。お茶の水女子大学研究生、東京大学大学院教育学研究科修士課程・博士課程修了(総代)。博士(教育学)。鎌倉女子大学児童学部児童学科にて専任講師として教鞭を執ったのち、学童保育施設「鎌倉学び舎」および「鎌倉教育総合研究所」を設立。代表、所長を務め、現在に至る。社会福祉法人誠志の谷戸北鎌倉保育園 さとの森理事。元日本学術振興会特別研究員DC2。平成30年度日本保育学会保育学文献賞受賞。第1回サクセス保育・幼児教育研究懸賞論文優秀賞受賞。

──ご活動について教えてください。

「自分らしくいられる人」を育てるべく、鎌倉で学童保育施設「鎌倉学び舎」と保育園「北鎌倉保育園 さとの森」を運営しています。また在野の研究者として、自他の理論や先行研究を現場で応用し、そこで得たデータをまた研究するという、理論と実践の往還を行っています。

2016年に設立した「鎌倉学び舎」では、小学生に放課後、アートを使った教育を提供しています。創作がいつでも自由に行える環境を用意するとともに、地元の第一人者を先生に、書道、華道、茶道など、日本の伝統芸能のお稽古を提供しています。和の文化を感じられる、伝統的な古民家を含む2つの校舎で、1日20人程度を上限に子どもをお預かりしています。

「鎌倉学び舎」を運営する中で、小学生の頃にはもう型にはまってしまっている子どもが少なくないことに気付きました。ありのままの自分でいられる人を育てるにはもっと早い時期から取り組む必要があると感じて、…

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