横浜国立大学 「知の統合」で世界水準の研究大学を目指す

神奈川県内唯一の国立総合大学である横浜国立大学は、グローバル企業が集積する国際都市・横浜市にキャンパスを置き、多様な「知」を統合し、世界水準の研究を育んできた。横浜国立大学の教育研究の強化や産学公連携の取組みについて、梅原出学長に話を聞いた。

一つのキャンパスに
多様な「知」が集積

梅原 出

梅原 出

横浜国立大学長
1962年生まれ。1989年、富山大学大学院理学研究科修士課程を修了。1992年、筑波大学大学院工学研究科博士課程を修了。専門分野は、固体物性物理学(超伝導、磁性)。横浜国立大学工学部助教授、同大学大学院工学研究院教授、理事(研究・財務・情報・評価担当)・副学長等を経て、2021年4月、横浜国立大学長に就任。

──横浜国立大学では、今後へのビジョンをどのように描かれていますか。

本学は「『知の統合型大学』として世界水準の研究大学を目指す」というビジョンを掲げています。昨今、多くの大学が「文理融合」をうたっていますが、私たちはさらにそれを推し進め、「文」と「理」を単に融合するのではなく、教員一人一人の先鋭的な「知の統合」を目指しています。そして、地球規模の課題解決に向けて存在感を発揮できる「世界水準の研究大学」になりたいと考えています。

建学以来、「実践性」「先進性」「開放性」「国際性」の理念を掲げてきましたが、2023年に「多様性」を追加しました。本学では人文系、社会系、理工系などの多様な専門性を有する教員が、社会実践を重視した教育研究を行っています。「知の統合」の基盤には多様性があり、…

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