「冒険心の育成」を教育理念に 生き物や食・農に関心を持つ体験を

2019年4月、東京都・世田谷区に開校した東京農業大学稲花(とうか)小学校。教育理念に「冒険心の育成」を掲げ、東京農業大学の教育資源を活用しながら、生き物や食と農に関心を持つ体験型学習を展開している。

富士山西麓、朝霧高原とよばれる地域にある富士農場での体験学習の様子。

写真は全て東京農業大学稲花小学校の提供。

冒険心を形成する5つの要素を
ベースに「10の能力」を育む

東京農業大学稲花小学校が教育理念に掲げる「冒険心の育成」は、東京農業大学の創設者である榎本武揚公が知人に贈ったオランダ語の書「冒険は最良の師である」に由来する。この教育理念を具現化するために「冒険心」を形成する5つの要素(「感性」「探究心」「向上心」「コミュニケーション力」「体力」)に着目、これら「3つの心」と「2つの力」の育成を教育方針としている。5つの要素を育成するため「授業」において「10の能力」※1をカリキュラムの教育指標とすることで、教育理念の具現化を目指している。

東京農業大学稲花小学校の外観。入学定員は72人(男子36人/女子36人)。2019年4月に開校した際、私立小学校では東京都23区内で59年ぶりとなる新設校となり、注目を集めた。共働き世帯が増えている社会背景等を踏まえ、校舎内には「農大稲花アフタースクール」を併設している。

東京農業大学の教育資源を活用して多様な体験型学習を展開。写真左は、大学教授の指導の下、田植えを行う様子。写真右は、沖縄本島、南西300kmにある宮古亜熱帯農場での宿泊学習の様子。同農場では、サトウキビやマンゴーなどの熱帯作物や熱帯果樹の栽培がおこなわれている。

(※全文:1401文字 画像:あり)

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