「AIに仕事を奪われる」は本当か 開発エンジニア108名調査結果
株式会社TWOSTONE&Sonsは、直近6ヶ月以内にGitHub Copilot、Claude、ChatGPTなどのAIツール、またはAIエージェントを開発業務で使用している開発エンジニア108名を対象に、AIを活用する開発エンジニアの業務変容に関する実態調査を実施した。調査期間は2026年5月7日から同年5月8日までであり、インターネット調査を通じて有効回答を得ている。
AI導入によって業務時間が減ったあるいはなくなったと感じるタスクを尋ねたところ、「テスト実行・結果確認」が38.9%で最多となった。さらに「テストコードの作成」と「定型的なコーディング(CRUD処理、フォーム実装等)」がそれぞれ38.0%、「コードレビュー(初期チェック段階)」が36.1%と続き、定型業務の縮小傾向が顕著に表れている。
その一方で、72.2%のエンジニアがAI導入後に「新たに発生・増加した業務がある」と回答した。具体的な追加業務の内容は、「プロンプトの設計・最適化」が52.6%でトップを占め、次いで「AI生成コードの統合・リファクタリング」が41.0%、「AI出力(コード・ドキュメント等)のレビュー・品質担保」が38.5%を記録している。新たなタスクの発生に伴う業務変化として、53.8%が「求められるスキルの幅が広がった」と実感しており、エンジニアの役割転換が進みつつある。
プロジェクトの進め方についても変化が見られ、「短期プロジェクトが増加した」との回答が38.0%に上った。これに「プロジェクトの開発スピードが向上した」が36.1%、「同時に複数プロジェクトを進めるケースが増加した」が34.3%で続いており、開発現場全体の高速化と多重化が可視化されている。
このような業務変化に対し、エンジニアの87.1%がポジティブに受け止めている結果となった。理由としては「単純作業や繰り返し作業から解放されたから」が59.6%で最も多く、「開発のスピードが上がり、生産性が向上したから」が54.3%を占める。対照的に、ネガティブに捉えている層からは「新しいスキルの習得が追いつかない」や「自身の従来スキルの価値が下がるのではないか」という懸念がそれぞれ50.0%の割合で挙がった。
AI時代における必須スキルを問う設問では、60.2%が「AI出力の正確性を評価・検証するスキル」を選択した。また、3年後の自身の職種や役割について、82.5%が「変化していると思う」と予測している。従来のコードを書く能力から、AIが出力した内容を見極めて品質を統合・担保する能力へと、エンジニアに求められるスキルの重心が移り変わっている。