芝浦工大、女子学生比率30.8% 工業大学初の30%超え
芝浦工業大学の2026年4月入学者における女子学生割合が30.8%に達した。2,045人の入学者のうち629人が女子学生であり、国内の工業大学として初めて1学年の女子割合が30%を上回った。文部科学省の令和7年度「学校基本調査」に基づく全国の工学関係学科の女子学生割合17.9%と比較しても、12.9ポイント上回る高い水準である。学部生全体に占める女子学生の割合も26.5%まで上昇している。
芝浦工業大学提供
この成果の背景には、同大学が継続的に実施してきた多角的な支援策がある。2018年度入試から工学部の機械・電気系4学科で「公募制推薦入学者選抜(女子)」を開始し、2022年度には工学部9学科に拡大、2023年度には全学部・学科・課程・コース(工学部先進国際課程を除く)へと広げてきた。現在は「理工系女子特別入学者選抜」として運用されており、2026年度は同選抜により195人が入学した。さらに2022年度からは、入学者選抜の成績が優秀な女子入学者100人以上を対象に、入学金相当額の奨学金を給付している。
高大連携を通じた理工系への興味喚起にも注力している。山脇学園高等学校(2022年3月)、昭和女子大学附属昭和高等学校(2022年12月)、実践女子学園中学校高等学校(2023年12月)との協定締結に続き、2026年3月末には新たに6校と教育連携協定を締結した。今後の締結予定を含めると連携校は15校程度に及ぶ見通しだ。あわせて、女子高校生を対象としたサマー・インターンシップや女子中学生向けのイベント開催など、早期の進路選択支援も強化している。
一方で、世界に目を向ければマサチューセッツ工科大学やカリフォルニア工科大学では学生の約半数が女子学生であり、日本の理工系の女子学生割合は世界水準と比べてなお低い。ただし、芝浦工業大学の女子学生の就職率は2023年度・2024年度の2年連続で100%を達成しており、理工学を学んだ女子学生に対する企業のニーズは国内でも非常に高い状況にある。
山田 純学長は、工学部長時代に機械系・電気系で女子枠入試を導入し、学長就任後に全学へ拡大してきた経緯を振り返ったうえで、多様な視点から社会課題に挑む理工系人材の育成を加速させると表明した。同大学は創立100周年を迎える2027年に向けて、最終的に女子学生割合50%の実現を目指し、日本の産業競争力とイノベーション創出に寄与する方針を掲げている。