教育CIOとしての基盤をつくる教育課程:「教育CIO養成課程」第2期への評価
社会構想大学院大学は、2025年2月に新たな短期プログラム「教育CIO養成課程」を開講し、8月に第2期修了生を輩出した。「教育情報化の伴走者」としての教育CIOを養成する同課程にはどのような受講者が集まり、同課程はどのような評価を受けたのか。今回は修了生の声を紹介する。
多様な属性の受講者が学び、 自身の世界を広げる
GIGAスクール構想の目的、すなわち「情報技術を用いて子どもたちの学びをより深く・より豊かにすること」を達成するためには、教育現場における情報技術の適切な活用を支え、推進できる専門人材としての「教育CIO」が不可欠であり、社会構想大学院大学ではこうした人材を養成するため、オンラインで全国から受講可能な「教育CIO養成課程」第2期を2025年5月から8月まで開講した。今回は、修了生が本課程における学びをどのように評価しているか紹介する。
第2期には教育委員会・学校・その他教育系団体等から16名、教育支援業や情報通信業をはじめとする民間企業から16名の計32名が参加した。本課程はオンラインでの受講が可能であることから、このうち20名が一都三県以外からの参加者であった。
また、このうち20〜30代が11名・40代が11名・50代以上が10名と、年齢層においても多様性がみられた。このような属性面での多様性の高さは、第1期(同年2月開講)に引き続き本課程の特徴といえる。
毎回の授業にはディスカッションやワークショップといった双方向の内容が含まれており、教育情報化に関係する多様な業種に勤務する受講者の意見に触れることは、教育CIOとして多様な主体とコミュニケーションを図るうえで重要な視点を提供するものである。
また、本授業は各受講者が受講後に提出したレポートを相互に参照できるよう設計されており、このことも修了者における「自身の世界を広げることができた」との評価に繫がったものと考えられる。
また、すべての授業をオンラインで受講でき、かつ授業のアーカイブ視聴とそれによる修了が可能であったことは、多忙な教育業界の受講者から歓迎された。実際に全体の20%程度の受講者はすべての回を録画データにより学習しており、このような受講の柔軟性の高さも好評を得た。
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