地域の暮らし、文化を学ぶ日本語学校 地域との触れ合いが「教材」に

秋田県の北東部に位置する小坂町に2019年、日本語学校「AKITA INAKA SCHOOL」が開設された。世界各国から集まった外国人生徒が、日本語を学びながら、日本の田舎生活を満喫する。運営を担うSasuga Japan代表取締役ドミニク・コシク氏に、小坂を選んだ狙いや成果を聞いた。

都市部にはない田舎の魅力
地域との触れ合いを「教材」に

ドミニク・コシク

ドミニク・コシク

Sasuga Japan株式会社代表取締役
オーストラリアのシドニー大学で法学と会計学の大学院の学位を取得。学生の海外派遣を専門とする代理店、SASUGA GROUPを設立。グループはベトナムとポーランドにオフィスを開設し、その後東京にオフィスを構えるSasuga Japan株式会社を設立。 2019年、AKITA INAKA SCHOOLを開校。

Sasuga Japan株式会社は、オーストラリアに本部を置く教育関連企業SASUGA GROUPの日本法人。さまざまな日本語学校の仲介事業を行うなか、自社独自の日本語学校設立を模索していたころ、知人を介して小坂町の存在を知った。オーストラリア人のコシク氏にとって、小坂町は縁もゆかりもない地域。当初は都市部での開校も視野に入れていたが、視察に訪ねたところ、外国人目線での「本当の日本らしさ」をたたえる風景や地域の人の親しみやすさに惚れ込み、この地に「AKITA INAKA SCHOOL」を立ち上げることを決意したという。

教室を構える「七滝活性化拠点センター」は、廃校になった旧七滝小学校を改修し、住民交流スペースや貸事務所に生まれ変わった複合施設。小坂町を含む県北部の大館市、北秋田市、上小阿仁村の4市町村で構成される地域連携DMOの一般社団法人秋田犬ツーリズムと連携し、…

(※全文:2147文字 画像:あり)

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