学力が全国トップクラスの秋田県 少子化だからこそできる教育を

全国学力調査でトップクラスの結果を出している秋田県。それは、どのような教育活動に支えられているのか。県教育委員会教育長の安田浩幸氏に、探究型授業の展開や「問い」を発する子どもの育成、ICT教育の取り組み、これからの教育の方向性について、話を聞いた。

探究型授業を実践、
「問い」を発する子どもを育む

安田 浩幸

安田 浩幸

秋田県教育委員会 教育長
1960年秋田県八郎潟町生まれ。新潟大学理学部数学科卒業。
秋田県立高等学校教諭、県教育庁高校教育課長、県立秋田高等学校長、全国高等学校長協会副会長などを経て、2020年4月から現職。

──秋田県の学力は全国トップレベルを誇りますが、どのような教育活動を進められているのですか。

今年、2年ぶりに「全国学力・学習状況調査」が行われました。コロナ禍の影響でどういう結果が出るのか心配でしたが、以前と同様、本県の子どもたちは高い学力を維持できていることがわかりました。

本県の高い学力を支える教育活動について、私が考えるところを申し上げれば、まず教師の指導力と実践力。そして、それを受け入れて頑張る子どもたちの高い意識。さらに保護者や地域の方々のご支援。この3つがうまく調和しながら機能している結果ではないかと思います。

本県では以前から「秋田の探究型授業」を実践しています。「秋田の探究型授業」の基本プロセスは、児童生徒が自ら課題を設定し、…

(※全文:4267文字 画像:あり)

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