国語教育に「批判的読み」の視点を 論理的思考力を養い、自立した主体になる

インターネットの普及に伴い情報の量や質が大きく変化する中、情報の真偽を見極め、必要な情報を吟味する「情報リテラシー」の重要性が増している。情報リテラシーの根幹にある論理的思考力を養う手法として「批判的読み」を勧める吉川芳則氏に聞いた。

国語教育にもっと
「批判的読み」の視点を

吉川 芳則

吉川 芳則

兵庫教育大学大学院 学校教育研究科 教授
兵庫県公立小学校 教諭、兵庫教育大学附属小学校 教諭を経て兵庫県教育委員会事務局 指導主事を務めた後、2006年より現職。教育実践の事実を丁寧に見つめ、見出された成果や課題に理論的な筋道をつけていくことをめざしている。

「学校教育では従来、教科書などの印刷物の内容は絶対に正しい、と捉える信仰のようなものがあったと思います。しかし、現代のような情報社会においては、情報を吟味して判断する力や批判的に検討する力を養うことがより重要になっています」

兵庫教育大学大学院学校教育研究科教授の吉川芳則氏は、こう指摘する。国語の教科書には文学教材と説明的文章の教材があり、吉川氏が研究対象にしているのは説明的文章の教材だ。説明的な文章では、特に批判的な読み方が重要になる。

(※全文:2331文字 画像:あり)

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