起業家を支えるコミュニティを牽引、アントレプレナーシップ教育を問い直す

スタートアップの創出・集積に力を注ぐ神戸市において、数々の起業家支援プログラムに携わる山下計画のCEO、山下哲也氏。正解がない問題に向き合う起業家に対して「教える」のではなく、支援する人/される人の立場を越え、コミュニティを通した学びを届けている。

皆で知識や経験を共有、
コミュニティで学びは得られる

山下 哲也

山下 哲也

山下計画株式会社 代表取締役CEO
SDGs CHALLENGE 統括コーディネーター
筑波大学社会工学類経営工学を卒業。NEC、モトローラにて携帯電話の研究開発・国際標準化に従事後、NTTドコモにおいて海外展開・戦略提携・スマホ開発等に従事。在職中の2007年、MIT Sloan School of ManagementにてMBAを取得。2012年、山下計画株式会社を設立。2016年より「500 KOBE」のリエゾンオフィサーを務めるほか、岡山大学にてアントレプレナーシップ教育プログラムを設計・講座開設、文部科学省のアントレプレナーシップ教育有識者委員を務める。2021年から兵庫県・神戸市の「SDGs CHALLENGE」統括コーディネーターを務める。

山下哲也氏はNECやモトローラ、NTTドコモを経て、2012年に独立。2016年から5年間、神戸市がシリコンバレーのベンチャーキャピタル「500 Startups(現:500 Global)」と連携して実施した起業家支援プログラム「500 KOBE ACCELERA TOR」のリエゾンオフィサーを務め、2021年からは兵庫県と神戸市、国連の機関「UNOPS(ユノップス)」が連携した起業家支援プログラム「SDGs CHALLENGE」の統括コーディネーターを務めている。

多くの自治体の起業家支援プログラムは地域への還元を重視し、地元の人に参加資格を限定したり、起業後はその地に本社を置くことを条件にしている。一方で「500 KOBE」は500 Startupsが世界中で展開するアクセラレータプログラムと同様のものが目指されており、全世界どこからでも応募ができて、参加資格はオープン。500 Startupsのグローバルチームがメンターを務め、英語でプログラムが実施される。

「最初は、行政による起業家支援でどこまでできるのか半信半疑でしたが、…

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