名門・灘は「生徒が主役」 個性ある人を輩出する気風と環境

難関大学に多数の合格者を輩出し、全国有数の進学校として知られる灘中学校・灘高等学校。同校は学力に秀でるだけでなく、個性をあふれる人材を数多く輩出してきた。校長の海保雅一氏は「自分が一番好きなこと、やりたいことが見つかれば、子どもは自ら成長していく」と語る。

文章化された校則がない
「生徒が主役の学校」

海保 雅一

海保 雅一

灘中学校・灘高等学校 校長
京都大学経済学部を卒業。公立高校教諭を経て、1994年、灘中学校・灘高等学校の英語科教諭に。2019年に教頭就任、2022年4月に校長就任。

校長の海保雅一氏が「生徒が主役の学校」と表現するように、灘中学校・灘高等学校(灘校)では自由と自主性が何よりも重んじられる。文化祭をはじめとした行事は、生徒が主体となって企画・運営。毎年のように国際科学オリンピックでメダルを獲得しているが、各種コンテストでの実績も生徒たちの自主的な活動の成果だ。

灘校には文章化された校則がない。大切にされているのは「精力善用」「自他共栄」という校是であり、それが判断・行動の指針になっている。

「『精力善用』『自他共栄』は建学に尽力された講道館柔道開祖、…

(※全文:2287文字 画像:あり)

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