プロボノは気付きや学びの宝庫 自身や組織に経験を還元できる

身に付けたスキルや経験を社会課題解決の推進力とする「プロボノ」。社会貢献活動である一方で、プロボノワーカー自身が得られる学びもある。プロボノの草分けとして活動している認定NPO法人サービスグラント代表理事の嵯峨生馬氏に取り組みやプロボノの意義など伺った。

「日本でもプロボノを」
コーディネート団体を設立

嵯峨 生馬

嵯峨 生馬

認定NPO法人 サービスグラント 代表理事
東京大学教養学部卒。日本総合研究所の研究員として官公庁・民間企業とともにIT活用、決済事業、地域づくり・NPO等に関する調査研究業務に従事。2001年、渋谷を拠点とする地域通貨「アースデイマネー」を共同で設立。2005年、サービスグラントの活動を開始し、2009年にNPO法人化、代表理事に就任。プロボノプログラムの企画・開発をはじめ、企業・行政・財団等、幅広いセクターとの協働を通じた新規性の高いプロジェクトの創出・展開に数多く携わる。著書に『プロボノ〜新しい社会貢献 新しい働き方〜』(勁草書房)等。

サービスグラント代表理事の嵯峨生馬氏はシンクタンクの研究員時代、米国のNPOをいくつか訪問し、プロボノワーカーが活躍していることを知った。「日本でも必要な仕組みでは」と考え、2005年にサービスグラントを立ち上げプロボノの支援活動をスタート、2009年にNPO法人化した。当時の日本で、プロボノはあまり見られなかった。「それでも、社会起業家と呼ばれる人が注目されたり、リーマンショックや村上ファンド事件など社会人が価値観を見直す出来事が続き、社会的意義と仕事をつなげたいという考え方が広がって、徐々にプロボノへ参加する人が増えていった印象があります」と嵯峨氏は振り返る。サービスグラントの登録者数は特に2017年頃から増えてきた。

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