「セールス・イネーブルメント」アマゾン等が導入する営業人材育成の仕組み

アマゾン、ツイッター、マイクロソフトなどが導入する「セールス・イネーブルメント」が、国内企業にも広がりつつある。営業 DX の取り組みが進む中、それらに止まらず、学びと成果を一気通貫させる本質的な人材育成の仕組みに注目した。

成果を出せる営業人材を、輩出し続ける仕組み

山下 貴宏

山下 貴宏

株式会社R-Square & Company 代表取締役社長/共同創業者
大学卒業後、日本ヒューレット・ パッカードにて法人営業。船井総合研究所、マーサージャパンを経て人事制度設計、組織人材開発のコンサルティングに従事。その後、セールスフォース・ドットコムにてセールス・イネーブルメント本部長。グローバルトップの営業生産性を実現。2019年、セールス・イネーブルメント特化企業 R-Square & Company を設立。イネーブルメント分野の日本での第一人者として講演実績多数。

「セールス・イネーブルメント」は、名称の響きから IT 技術を用いたハック的な営業術だと捉えられがちだが、CRM(顧客関係管理)や SFA(営業支援システム)などを用いた効率化や数値分析はプロセスの一部にすぎない。営業ツールの開発・導入、営業プロセスの管理・分析、営業人材育成課題の抽出とそれに応じた育成プログラムの提供、データを通じた育成効果の可視化・効果検証といったあらゆる改善施策まで一気通貫で管理し、データドリブンで営業人材開発の PDCA の最適化を目指す取り組みである(図)。

R-Square & Company 代表取締役社長の山下貴宏氏はこう語る。「イネーブルメントは英語で『何かができるようになる』という意味の単語です。これを営業の文脈で読み替えると...

(※全文:2068文字 画像:あり)

全文を読むには有料プランへのご登録が必要です。