ユクサおおすみ海の学校 廃校を活用、「学び」を核に人をつなぐ

大隅半島の中部沿岸に2018年7月、廃校を利用した「ユクサおおすみ海の学校」が誕生した。体験型宿泊施設と観光拠点施設の機能を兼ね備え、地域活性化のハブとなることが期待されている。運営を担うKatasuddeの川畠康文代表取締役に、設立からの流れと今後のビジョンを聞いた。

小学校は地域のシンボル
廃校を生かして物語を引き継ぐ

川畠 康文

川畠 康文

株式会社Katasudde 代表取締役
鹿児島県鹿屋市で建築と不動産を軸とし、心地よい暮らしをつくることを目指している。また、民間まちづくり会社「大隅家守舎」を設立し、中心市街地の活性化に等に従事。現在、ブルースタジオと大隅家守舎で設立した㈱Katasuddeの代表として鹿屋市立菅原小学校跡をリノベーションし、観光拠点+宿泊施設「ユクサおおすみ海の学校」として運営している。

「ユクサおおすみ海の学校」の前身は120年の歴史をもつ鹿屋市立菅原小学校だ。学校の面影はそのままに、かつて子どもたちが学んだ教室には二段ベッドが複数置かれ、合宿などのグループ・団体旅行、修学旅行にも使いやすい。少人数での利用なら、セミダブルベッド2台を備えた「職員室」や「校長室」もある。校庭は「YUKUSA OUTDOOR FIELD」として、オーシャンビューのキャンプ場に生まれ変わった。夜には焚き火やバーベキューも楽しめる。校庭脇の小道を下ると、緑地、岩場、砂地と変化に富むプライベートビーチに出ることができ、さまざまな楽しみ方ができる。

同校は2013年に廃校になった後、しばらくは跡地の利活用方法が定まらず、…

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