鹿児島大学 地域なくして大学なし、「グローカル」に活躍する人材を輩出へ

「進取の精神」「進取の気風」を基本理念の中核として掲げる鹿児島大学。その起源は、江戸時代に島津家25代島津重豪が創始した「藩学造士館」に遡る。南九州から世界に羽ばたくグローカル教育研究拠点を目指す佐野輝学長に、教育・研究・社会連携の強化、今後へのビジョンを聞いた。

留学支援からパイロット育成まで
「グローカル」な貢献を目指す

佐野 輝

佐野 輝

鹿児島大学長
1957年生まれ。1981年、神戸大学医学部卒業。1985年、愛媛大学大学院医学研究科博士課程修了(医学博士号取得)。1985年より愛媛大学医学部助手、医学部附属病院講師、医学部助教授。2002年より鹿児島大学医学部教授、医歯学総合研究科教授。医学部長、医歯学総合研究科長を歴任。2019年4月、鹿児島大学長に就任。専門は精神神経科学。

──鹿児島大学では、どのような教育活動に力を入れていますか。

本学は進取の気風にあふれる総合大学として、地域に積極的に関わりながら、グローバルな視野を備えた人材育成を目指しています。第7代学長を務められた井形昭弘先生が「グローカル」という言葉をつくられました。南九州というローカルな地に足をつけ、グローバルな世界に羽ばたこうという意味でおっしゃった言葉は瞬く間に広がり、現在の教育理念にもつながっています。

まずグローバルを目指す取り組みとして、例えば「UCL稲盛留学生」制度があります。英国の名門校ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)に1~2名の大学院生を1年間派遣するもので、…

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