空き家を再生、過疎地を活性化 「コミュニティ大工」を育てる

「地域総戦力によるまちおこし」によって、観光を起点とした活性化を実現させた鹿児島・頴娃町。過疎地に人を呼び込むために、仕事づくりや創業人材の育成も進む。活性化を牽引してきたキーパーソン、加藤潤氏は現在、空き家問題の解決に向けて「コミュニティ大工」の育成に力を注ぐ。

地域総戦力によるまちおこし、
業種を越えて多様な人が連携

加藤 潤

加藤 潤

NPO法人頴娃おこそ会 副理事長
埼玉県出身。青山学院大学経営学部を卒業後、モービル石油、住友林業などに勤務。2010年に鹿児島県南九州市頴娃町へIターン移住し、実弟とともに観光養殖場「タツノオトシゴハウス」を設立。NPO等において、まちづくり活動にも力を入れている。

薩摩半島の南部に位置する頴娃町(えいちょう)は、かつては鹿児島県内に住む人でも訪れたことがない「目立たない通過地域」だった。しかし昨今では年間15万人が来訪する観光地となり、20~40代の移住者や独立して仕事をする人も増えている。

頴娃町は観光事業者だけでなく農家や商店なども巻き込んだ「地域総戦力によるまちおこし」によって、観光を起点とした活性化を実現させてきた。それを牽引したのがNPO法人頴娃おこそ会であり、中心メンバーとして活躍する加藤潤氏だ。

「鹿児島のまちづくり界のレジェンド」と称される加藤氏は、…

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