名門校「ラ・サール」の伝統と変化 イノベーションの力を育む

鹿児島という必ずしも優秀な生徒を集めるうえで有利ではない立地にありながら、全国有数の進学校として知られる「ラ・サール」。数多くの人材を輩出してきた同校の実績は、どのような理念や教育活動によってもたらされているのか。校長のドミンゴ・ビヤミル氏に話を聞いた。

ラ・サールに受け継がれる
「ファミリースピリット」の精神

ドミンゴ・ビヤミル

ドミンゴ・ビヤミル

ラ・サール中学校・高等学校 校長
メキシコ出身。1998年にラ・サール会の修道士となり、2012年に鹿児島のラ・サール学園に着任。2016年から校長を務める。臨床心理学、教育科学、宗教科学の学位を取得。ポジティブ組織マネジメントの修士号取得者。

全国トップレベルの進学校として知られ、2022年入試の国公立大医学部合格者数ランキングでも全国2位の実績をあげているラ・サール中学校・高等学校。南九州の鹿児島市小松原に校舎を構え、必ずしも優秀な生徒を集めるうえで有利ではない立地にありながら、ラ・サールが全国有数の中高一貫校へと発展を遂げた要因について、ドミンゴ・ビヤミル校長は次のように語る。

「1949年に聖フランシスコ・ザビエルが日本・鹿児島を訪れて400周年の記念事業が全国規模で行われ、その一環として鹿児島教区の要請に応えて、1950年にラ・サール会がラ・サール高校を開校、1956年には中学校を併設しました。創立当初から優秀な教員が集まって生徒たちを育て、…

(※全文:2010文字 画像:あり)

全文を読むには有料プランへのご登録が必要です。