国内eラーニング市場規模 コロナ禍で大幅拡大

矢野経済研究所は4月26日、国内eラーニング市場について調査を実施し、BtoB、BtoC各市場の動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。

国内eラーニング市場規模は年々増加しており、2020年度は、前年度比22.4%増の2,880億5,000万円を見込んだ。法人向け・個人向けともに、コロナ禍による需要の高まりを受けて大きく市場を拡大させる見込みだ。しかし、顧客層が広がったことで、これまでeラーニングの導入が遅れていた中小企業などからの需要が小規模・低単価なサービスに集中し、コロナ禍以前から課題となっていたeラーニングの価格下落が一層強まっている。 

2021年度のeラーニング市場規模は、3,126億円(前年度比8.5%増)と予測している。コロナ禍の収束時期の見通しがつかないことから、BtoB市場、BtoC市場ともに需要が維持されると見込まれ、eラーニングのユーザー数および利用企業数が増加することが想定される。ただ、BtoB市場では価格下落の進行、BtoC市場では対面教育への需要の高さや無料学習サービスが数多く生まれていることなどの阻害要因(課題)があることから、前年度に比べて金額ベースの伸長は抑制されるものとみられている。

21.4.27news1

eラーニング市場規模推移・予測