副業で人は育つのか 副業による学習効果は社内起業を促進する
近年、副業は社内起業を担う人材育成の手段の一つとしても注目されている。副業の学習効果に関する実証研究に取り組む東洋大学・川上淳之教授に、副業によるスキル獲得の可能性や、副業の学習効果を高めるために、個人・企業に求められる取組みについて話を聞いた。
副業を通して自己効力感が向上、
社内起業を促進する要因に
川上 淳之
── 川上先生は副業や社内起業について研究されています。副業を通じて得られる経験や効果について、どのように見ていますか。
政府が2017年以降、推し進めている「働き方改革」において副業の推進が打ち出され、その理由として「副業や兼業は、新たな技術の開発、オープンイノベーションや起業の手段、そして第2の人生の準備として有効である」と示されています。また、経団連による「副業・兼業の促進」において、「本業以外の仕事を通じてスキルアップを図りたいといった働き手の多様なニーズに応えること」が従業員のワークエンゲージメントを高めるとしています。
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