アイデア出しに偏りがちな新規事業開発において実はそれよりも重要なこととは

新規事業開発というとアイデア出しばかりが重視されるが、真に必要なのはその手前の、内省と対話を通じた自身の「価値観」の掘り下げなのでは? 気鋭のコンサルタント/研究者が論じる。

新規事業により生み出すべき
「新たな価値」とはそもそも何か

小田 裕和

小田 裕和

株式会社MIMIGURIデザインストラテジスト/リサーチャー、合同会社co-nel: 代表
千葉工業大学大学院工学研究科工学専攻博士課程修了。博士(工学)。「考えたり作りたくなる気持ちを孵化させる、場や道具のデザイン」をテーマに、新規事業開発から組織開発まで、幅広いプロジェクトのコンサルテーションやファシリテーションに取り組む。主な著書に『リサーチ・ドリブン・イノベーション――「問い」を起点にアイデアを探究する』(共著、2021年)、『アイデアが実り続ける「場」のデザイン――新規事業が生まれる組織をつくる6つのアプローチ』(2024年、いずれも翔泳社)。

市場や社会環境の変化が加速し、競争優位性の「賞味期限」が短くなる中、多くの企業が「両利きの経営」として、既存事業の「深化」だけでなく、新たな価値創出の「探索」にも取り組むようになりました。事業アイデアの創出法や事業計画を精緻化するためのフレームワークの普及や、生成AIの発展によって、誰もが新事業を生み出すことができる環境が整いつつあるようにも思えます。

(※全文:2719文字 画像:あり)

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