2024年の出生数(概数)、過去最低の68.6万人 70万人割れは初

厚生労働省は6月4日、2024年の人口動態統計について、月報年計(概数)を発表した。

月報年計は、日本における日本人の出生、死亡、婚姻、離婚、死産についてまとめた「月報」(概数)を、2024年1月分から12月分まで足し合わせたもの。日本における外国人、および外国における日本人は含まれていない。

それによると、出生数は過去最低の68万6,061人。前年(72万7,288人)より4万人以上減少し、初めて70万人を割り込んだ。減少は9年連続となる。

出生率(人口千対)は前年(6.0)より0.3ポイント低下し、5.7。1人の女性がその出生率のもと、一生の間に生むと考えられる子どもの数である合計特殊出生率は、1.15。前年(1.20)より0.05ポイント低下し、過去最低を更新した。低下は9年連続となる。

 一方、死亡数は前年(157万6,016人)より3万人近く増加し、過去最多の160万5,298万人。増加は4年連続となる。

出生数から死亡数を引いた自然増減数は、-91万9,237人。前年(-84万8,728人)より7万人以上減少。減少幅は過去最大となった。自然増減率(人口千対)も前年(-7.0)より低下し、-7.6。自然増減は数・率ともに18年連続で減少・低下している。

出生数の大幅減と死亡数の増加が重なり、人口減少に拍車がかかっている現状が一層鮮明になった。今後の社会保障や地域社会の持続性への影響は不可避とみられる。それゆえ、限られた若年人口を社会の担い手として育てるための質の高い教育環境の整備や、多様な学びを通じて地域や社会とつながる力を培う取り組みが一層求められる。

統計は以下から確認できる。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai24/dl/gaikyouR6.pdf

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