出生数67万人割れ、合計特殊出生率1.14で過去最低更新 2025年人口動態統計概数
厚生労働省は令和7(2025)年の人口動態統計の概数を公表した。出生数は67万1,236人と初めて70万人を下回り、合計特殊出生率は1.14と過去最低を更新した。自然減は約91万8,000人(△918,253人)に達し、少子化・人口減少が一段と加速している実態が明らかになった。
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出生数が初めて70万人を割り込む 前年比約1万5,000人減
2025年の出生数は67万1,236人で、前年(2024年)の68万6,173人から約1万5,000人減少した。1899年の統計開始以来初めて70万人を下回る水準となった。出生率(人口千対)は5.6で、こちらも過去最低を記録した。
母の年齢別では、25〜29歳が17万3,139人と最多だが、20代前半(20〜24歳)は3万9,652人にとどまっている。一方で40〜44歳は4万1,631人と一定数を維持しており、晩産化の傾向が続いている。
出生順位別では、第1子が31万9,158人、第2子が24万281人、第3子以上が11万1,797人。いずれも前年を下回っており、多子化も進んでいない状況だ。
合計特殊出生率1.14 東京都は0.96と全国最低
合計特殊出生率は1.14と、2024年の1.15をさらに下回り過去最低を更新した。1989年の「1.57ショック」以降、長期的な低下傾向が続いており、2005年の1.26を経て直近数年で急落している。
都道府県別では、沖縄県が2.19と突出して高い一方、東京都は0.96と唯一1.00を下回った。京都府(1.03)、北海道・宮城県(1.00)も低水準となっており、大都市圏での少子化が特に深刻な状況にある。
死亡数は158万人超、自然減が91万8,000人超に
死亡数は158万9,489人(死亡率・人口千対13.3)で、出生数との差である自然減は約91万8,000人に達した。死因の第1位は悪性新生物(がん)で37万8,812人、第2位は心疾患22万447人、第3位は老衰21万4,711人、第4位は脳血管疾患10万355人だった。また、自殺は18,518人(死亡率・人口千対15.5)に上っており、主な死因のひとつとなっている。
若年・中年層(10〜39歳)では男女ともに自殺が死因の第1位となっており、教育・社会支援の観点からも引き続き深刻な課題となっている。
婚姻件数も49万件を下回る水準に
婚姻件数は48万9,119組(婚姻率・人口千対4.1)、離婚件数は17万9,068組(離婚率・人口千対1.50)だった。婚姻数の減少は出生数の減少とも連動しており、未婚化・晩婚化が少子化の主要因として改めて浮き彫りとなった。
教育・子育て支援政策への影響は不可避
今回の統計が示すのは、出生数・合計特殊出生率・婚姻件数のいずれもが過去最低水準にある、という厳しい現実だ。少子化の進行は、学校の統廃合、教員需要の変化、教育財源の確保といった課題と直結しており、教育行政・人材育成の分野でも抜本的な対応が求められる局面にある。確定数は2026年秋に公表される予定だ。