日本語指導が必要な児童生徒が過去最多 現場の課題と支援体制

文部科学省は、公立および国私立の小・中・高等学校等における日本語指導が必要な児童生徒の受入状況等に関する調査結果を公表した。調査は令和7年5月1日現在で実施され、公立学校における日本語指導が必要な児童生徒数は過去最高の84,759人に達している。前回調査と比較すると15,636人増加しており、22.6パーセントの大幅な増加を記録した。内訳をみると、外国籍の児童生徒が73,313人で27.0パーセント増加した一方、日本国籍の児童生徒は11,446人で0.4パーセントの微増にとどまっている。今回から新たに加わった国立と私立を合わせた全体の人数は88,045人となった。

学校種別の在籍状況において、公立小学校が46,746人と最も多く、公立中学校が18,307人、公立高等学校が6,682人と続いている。日本語指導が必要な外国籍の児童生徒数は、この9年間で約2倍に増加しており、増加率は過去最大を記録した。

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指導状況については、公立学校の児童生徒のうち特別な配慮に基づく指導を受けている割合が88.6パーセントを占めている。また、特定の教科に替えて日本語指導を行う「特別の教育課程」による指導を受けている義務教育段階の児童生徒数は52,725人で、実施学校数は9,439校に上る。高等学校段階では947人がこの指導を受けており、実施学校数は103校である。

進路状況に焦点を当てると、日本語指導が必要な中学生等の高等学校等への進学率は91.5パーセントとなり、前回の90.3パーセントから上昇した。全中学生等の進学率である98.9パーセントには及ばないものの、改善傾向を示している。一方、高校生等の中退率は6.4パーセントで、前回の7.7パーセントから減少した。大学等への進学率は41.2パーセントと前回の46.6パーセントから下落しており、全高校生等の75.0パーセントを大きく下回る結果となった。就職者における非正規就職率は49.6パーセントに達し、前回の40.3パーセントから上昇している。

受け入れ現場である教育委員会や学校からは、多様な課題や要望が寄せられている。具体的には、児童生徒の母語に対応できる日本語指導教員や支援員といった人材の不足、自治体単独では負担しきれない母語支援の人材確保や翻訳アプリ等の機器備品に係る予算の不足が挙げられている。言語対応の困難さに対処するため、地域の日本語教室や国際交流協会、大学、JICA、ボランティアなど他団体との連携を図る動きが広がっている。さらに、学校端末への翻訳アプリ導入や翻訳機器の各校への配備など、ICTを活用した支援体制の整備も進められている。