福井県教委、教員主導から生徒主体へ大転換 全国トップクラスの学力の秘訣

高い教育水準を誇る福井県だが、社会情勢が大きく変化する中、教員主導の学びから、子どもたち自らが挑戦し協働する力を育む学びへと舵を切った。ICT 活用や英語教育などグローバル化に対応した教育の推進を通して、就職・留学・起業など新たな可能性に挑戦する人材の輩出を目指している。

県独自の取組みで育んだ、全国トップクラスの学力

──福井県は教育熱心な県として知られています。

豊北 欽一

豊北 欽一

福井県教育委員会 教育長
横浜国立大学経営学部卒業後、1982年、福井県庁に入り、教育庁企画幹、議会事務局長、新幹線政策監、総合政策部長などを経て、2019年8月から現職。福井県出身。

福井県の児童・生徒は、全国規模の学力・学習状況調査が始まった2007年度以来、毎回トップクラスの成績を上げています。その要因の一つとして考えられるのが、1951年から実施してきた県独自の学力調査「SASA(Student Academic Skills Assessment)」の存在です。福井県教育総合研究所が作問と分析を担っており、教科に関する基礎的な知識・技能や活用力を測る問題のほか、実社会で直接活かせるような総合的な学力を測る問題で構成されています。間違いの多かった箇所を教員にフィードバックすることで…

(※全文:4316文字 画像:あり)

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