恐竜博物館 地球環境から保健衛生まで、恐竜から広がる多様な学び

国内で発掘される恐竜化石の大部分は、福井県に集中している。2000年の恐竜エキスポに合わせて整備された恐竜博物館では、子どもから大人まで幅広い世代に、古生物・地学分野に止まらない幅広い学びを提供している。

子どもから大人までを魅了し、年間100万人が訪れる「聖地」

竹内 利寿

竹内 利寿

福井県立恐竜博物館館長
早稲田大学法学部卒業。1981年に福井県庁入庁。2012年度から福井県立恐竜博物館の館長に就任。前職の農林水産部販売開拓課長の際に培ったノウハウや人脈などを生かし、各種 PR イベントや企業・メディアとのコラボ企画を展開。就任当時の年間入館者数50万人を現在までに94万人に伸ばしている。

福井県の北東部に位置する勝山市北谷の杉山川左岸の崖で1982年、中生代白亜紀前期のワニの全身骨格が発見された。これを発端として、県では1989年から恐竜化石調査事業を開始し、1999年までの10年間に、恐竜をはじめとする多数の脊椎動物の歯、骨、足跡などの化石を発見採取してきた。実は、国内で発掘される恐竜化石の大部分はこの地域のものだ。恐竜の連続歩行の足跡化石や、肉食恐竜の「かぎづめ」が国内で初めて完全な形で発見されるなど、福井には貴重な恐竜資源が集中しており、日本における恐竜研究の「聖地」となっている…

(※全文:2310文字 画像:あり)

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