難解とされがちな現代美術に親しみ、ものの見方の変容を味わう機会を提供
2008年開館の十和田市現代美術館。展示空間全体を使った巨大な常設作品が見どころだ。ある作品は、遠くから見ると煌びやかだが、近くから見るとまったく別の姿を現す。こうした知覚の拡張を通じ、自分の認識やその限界について考えさせるのが(現代)美術の役割と鷲田めるろ館長は語る。
巨大なスケールの同時代作品を
常時鑑賞できる美術館
鷲田 めるろ
撮影:小山田邦哉
── 十和田市現代美術館について教えてください。
十和田市の中心街に2008年にオープンした現代美術館です。現代美術というのは、1945年以降、戦後の美術を指すこともありますが、当館は2000年代以降の作品を扱っており、戦後というよりは同時代の美術、コンテンポラリーアートのミュージアムとなっています。コレクションのうち、もっとも古いものでも2007年の作品となっています。
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