高知県教委 「チーム学校」で複雑化する教育の課題に応える

p class="article_lead">高知県は、学校の組織力を高めながら、教員同士がチームを組んで主体的に学び合う「チーム学校」を推進。また、地域との連携・協働や、デジタル社会に向けた教育にも力を入れている。県教育委員会教育長の伊藤博明氏に、高知県の取り組みや今後の展望について話を聞いた。

教員個人ではなく、
チームによる組織力で対応

──高知県では「第2期教育等の振興に関する施策の大綱」や「第3期高知県教育振興基本計画」において、「チーム学校の推進」を掲げられています。

伊藤 博明

伊藤 博明

高知県教育委員会 教育長
1997年度から13年間、県庁の情報政策担当課において自治体のICT化を牽引し、5年間課長を務める。この間、総務省「電子自治体のシステム構築のあり方に関する検討会」委員なども歴任。その後、観光振興部長などを経て退職。2018年度より現職。

これまでの学校教育は、個々の先生の力によって進められてきました。しかし、近年の学校教育は個人だけでは対応が難しい課題が増えています。そこで、組織力を高めて「チーム学校」で対応する方針を打ち出しました。

「チーム学校」では校長のリーダーシップの下、組織マネジメントを効果的・効率的に推進できる体制を確立し、専門家や地域の人材の協力も得て、組織的・協働的な取り組みを推進します。

例えば中学校では、先生は1学年の教科を担当するのではなく、複数学年を担当する「タテ持ち」を導入しています。そして定期的に教科会を開いて情報を共有し、授業の方法を改善しています。小学校にはメンター制を導入、中堅・ベテランが初任者の先生の相談にのるなど…

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