個性発揮の奨励と職場への受入れに必要なインクルーシブ・リーダーシップ

外国籍人材を採用する企業が増える中、「外国人は自己主張が強くて、扱いにくい」と考えている経営者も少なくない。異文化マネジメントに詳しい東京経済大学小山健太准教授に、主に外国籍人材に焦点を当て、ダイバーシティ・マネジメントの実践上の留意点などを聞いた。

多様な人材の活躍を
持続的な成長の活力に

小山 健太

小山 健太

東京経済大学 コミュニケーション学部 准教授
博士(慶應義塾大学)、キャリアコンサルティング2級技能士(国家資格)。専門は組織心理学、キャリア心理学、異文化マネジメント。人材育成学会奨励賞(研究部門)受賞、同学会常任理事。厚生労働省「外国人の能力開発に関するキャリアコンサルタント向け専門研修」検討委員会座長(2021年度)など歴任。2023年4月より、東京経済大学グローバルDEI研究所所長。一般社団法人グローバルタレントデベロップメント協議会代表理事。

── 日本企業はなぜダイバーシティが必要なのでしょうか?

小山 日本は急速な少子高齢化に直面しており、労働人口も減少の一途を辿っています。「日本人・男性」という属性にとらわれた採用・人材育成では、企業の成長に限界が来ることは間違いありません。さらに、日本企業のビジネスがグローバル化している現在、人材のグローバル化が急務になっています。外国籍人材は異能人材であり、組織変革やイノベーションの促進に貢献できます。労働力の確保と多様化するニーズへの対応力という2つの観点から、多様な人材に活躍してもらうことで、企業としての活力を生み出していくことが重要になっています。

(※全文:2305文字 画像:あり)

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