大学院の3分の1が院生向けプレFDを実施 文科省調べ

文部科学省は12月24日、「大学院における教育改革の実態把握・分析等に関する調査研究」の報告書を発表した。

中央教育審議会大学分科会の審議まとめ「2040年を見据えた大学院教育のあるべき姿」(2019年1月)にもとづく大学院の教育改革はどこまで進んでいるのか調べた。

調査は、文科省から委託を受けた株式会社リベルタス・コンサルティングが2023年11月から昨年1月にかけて実施。全大学院の97.4%にあたる644大学院の5,926専攻から回答を得た。

審議まとめにおいて目指すべきとされている教育の体系化に向けて、どのような取組みを行っているか尋ねたところ(複数回答可)、「研究者として必要とされる実験・論文作成等の研究手法を身に付ける科目を設置している」 が82.5%で最多。

「学修課題を複数の科目等を通じて体系的に履修するコースワークを実施している」(54.5%)、「異分野の教員や学生間で切磋琢磨できる環境を整備している」(42.2%)、「専攻又は研究科を横断して共通のコア科目を設置している」(39.5%)と続いた。

将来、大学教員となることが見込まれる者向けに教育能力養成を行う「プレFD」について、実施しているか尋ねたところ(複数回答可)、「実施している」が 33.3%、「他大学等における自大学の学生が参加できるプレFDの情報提供を行っている」が 13.2%だった。

「行っていない」が61.4%と最多も、「実施している」も2020年の前回調査(15.1%)から20ポイント近く増加し、約3分の1に上った。

調査結果の詳細は以下から見ることができる。
https://www.mext.go.jp/content/20241223-mxt_daigakuc01-000039361_1.pdf

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