2024年上半期の転職市場、多くの分野で求人増の見込み doda調査

転職サービス「doda(デューダ)」(編集長:加々美 祐介)は1月4日、「転職市場予測2024上半期」を公開した。2024年上半期の転職市場は、多くの分野で求人が増加する見込みだ。dodaでは求人増加の背景として、新型コロナの影響で一定期間採用できていなかった分の人材を確保しようと、求人数がコロナ前の水準を上回る「リバウンド需要」が好調なためとしている。

「リバウンド需要」は2021年頃から徐々に拡大し、2023年には多くの業界で過去最高水準の求人数を記録した。2024年も引き続き「リバウンド需要」により、転職市場全体で求人の増加が期待できる。一方で、「リバウンド需要」による採用充足の企業も少しずつ出てきており、「未経験歓迎」といった間口の広い求人から採用が終了する傾向にある。

業種別で見てみると、IT・通信業界ではDXニーズが引き続き拡大。建築・土木業界では2024年3月の働き方改革の猶予終了(4月から時間外労働の上限規制適用開始)、製造業では世代交代を踏まえた技術継承、化学・素材業界ではEV(電気自動車)の生産体制の強化。さらには物流業界では2024年問題に伴うドライバーの採用強化、食品業界では新卒から中途採用への人材戦略の見直しなど、各業界で求人増加につながり得るさまざまな課題が浮き彫りとなっている。

求人増加に伴い2024年上半期は、ベテラン・若手ともに転職のチャンスがある。ベテランの採用ニーズが高まっている背景には、事業拡大を目的に組織強化を図りたい企業が、技術力や知識・経験を持つ人材を必要としていることがある。また、若手の採用に関しては、企業が将来を担う人材の獲得に力を入れていることに加え、新卒採用で充足しなかった人材を第二新卒で補おうとする動きが見られるとしている。

 

 

転職サービス「doda」・プレスリリースより