「新しい働き方」を売る会社 地方の中小企業に活力を
「『働く』に笑顔を!」のコンセプトを掲げ、経営課題解決につながる働き方を提案するWORK SMILE LABO(ワークスマイルラボ)。老舗企業の4代目代表取締役として2015年から同社を牽引する石井聖博氏に、変革期の苦労や工夫、地方中小企業の活力アップに向けたビジョンを聞いた。
起死回生を目指した大転換
「より良い働き方」の実践へ

石井 聖博
株式会社WORK SMILE LABO 代表取締役
1979年、岡山県生まれ。帝京大学を卒業後、キヤノンマーケティングジャパンに入社。2006年、家業である石井事務機センター(現・WORK SMILE LABO)に入社。2015年より4代目として代表取締役に就任。事務機販売という“モノ売り”から、良い働き方を提供する“コト売り”への業態転換を成し遂げ事業を牽引する。2022年10月、全国の中小企業の働き方を支援する「中小企業働き方支援協会」を設立。同協会の活動として、SaaS企業と地方企業を結ぶプラットフォームを構築し、地方企業のDX、SaaSの地方展開支援を進める。
──事業を大きく変革した背景やきっかけをお聞かせください。
筆や墨を売る文具店として1911年に創業した当社は、2018年9月までは石井事務機センターという名前で、オフィス用品を販売する会社でした。価格競争が激しい業界だったこともあり、2008年のリーマンショックで経営が傾き、2010~11年頃は資金繰りが非常に厳しく、倒産寸前にまで追い込まれました。
銀行からも、新しいビジネスモデルを打ち出さない限り、もう支援はできないと言われる始末です。その危機を乗り越えて起死回生を図るべく、会社を変革する必要がありました。
悩んでいる最中、ある取引先の社長から「新しいパソコンが欲しい」と電話をいただきました。でも、そのお客様は最近買い換えたばかりです。もっと処理能力が高い機種をお求めでしたが、よくよく聞いてみると、本当に必要としていたのは高性能なパソコンではなく、…
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