国内最大規模の自主夜間中学、「誰一人置き去りにしない教育」を
岡山市に国内最大規模の自主夜間中学校がある。約400名の多様な人たちが学び、授業料は無料。設立者である城之内庸仁氏は、「無償での教育提供にこだわるのは、本来、義務教育段階の学びはお金がかからないはずだからです。学習権とは生存権であり、幸福追求権です」と語る。
岡山で国内最大規模の
自主夜間中学校を運営

城之内 庸仁
一般社団法人 基礎教育保障研究所 理事長
岡山自主夜間中学校 代表
1976年広島県府中市生まれ。大学院で教育方法学を修める。2017年4月、岡山県内で学び直しを望む人のために、岡山国際交流センターを教室にして「岡山自主夜間中学校」を立ち上げ、2018年12月には一般社団法人として活動。大学や自治体主催の講演等をはじめ、全国各地の公立夜間中学設置検討委員等を歴任、行政への指導助言を行う。
公立中学校教諭の城之内庸仁氏は2017年、岡山県内で学び直しを望む人のために、岡山自主夜間中学校を立ち上げた。現在、同校には約400名の生徒が在籍し、自主夜間中学校としては国内最大規模になっている。
城之内氏は学生時代から詰め込み型の教育や、学力が偏重される社会の雰囲気に疑問を感じていた。大学院では教育方法学を学び、修了後は民間企業に就職。20代後半で私立高校教員に転身し、30歳で岡山県の公立中学校の教員になった。
城之内氏が自主夜間中学校を設立した背景には、公立中学校での不登校生徒との関わりがあったという。
「当時、私が在籍していた中学校はとても荒れた状態で、想像以上に厳しい教員生活でした。私は不登校の生徒を受け持つことになり、…
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