「不易」の教育基盤を守りつつ、時代に即した「変革」を推進

11月1日を「いわて教育の日」と定めた条例や、地域ぐるみで子どもたちを育む教育振興運動など、「ひとづくり」を軸とした独自の教育文化を持つ岩手県。震災からの復興状況や、昨年度から始まった「岩手県教育振興計画」などについて、同県教育委員会の佐藤教育長に話を聞いた。

知・徳・体のバランスが取れた、「生きる力」を身につけてほしい

──今の時代に、公教育に求められていることは何だとお考えですか? また、岩手県が理想とする子どもたちや学校の姿はどのようなものでしょうか。

佐藤 博

佐藤 博

岩手県教育委員会 教育長
1977年4月、岩手県庁入庁。総務部参事兼財政課総括課長、総務部副部長、会計管理者を経て、2017年4月総務部長に。2018年4月企画理事兼総務部長、2019年4月岩手県教育委員会教育長に就任し、現職。

本県の子どもたちが、AI や IoT などの急速な技術革新により社会や生活が大きく変化していく時代を豊かに生き、岩手や日本の未来を拓く多様な人材となるよう育成していくことが求められていると考えています。

このため、学校教育において、基礎的・基本的な学力を確実に習得させるなど、時代を超えても変わらない教育の基盤となる「不易」の部分を継続していくことと共に、時代の変化に対応すべく教育の一層の「変革」にも意を用いる必要があります。

こうした時代の変化の下で、子どもたちが…

(※全文:2612文字 画像:あり)

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