「AIを教育する人材」の不足が深刻、教育の抜本的見直しが不可欠
生成AIの登場により、教育のあり方が根本から問い直されている。しかし日本の教育現場では、AIを教えられる人材が不足し、変革への対応が大きく遅れているのが実状だ。生成AI時代に求められる教育改革について、AI教育推進機構の上林憲行代表理事に話を聞いた。
AIネイティブを前提に
すべての仕組みの再構築が必要

上林 憲行
特定非営利活動法人AI教育推進機構 代表理事br /> 東京工科大学 名誉教授br /> 武蔵野大学 名誉教授
慶應義塾大学工学研究科博士課程了、工学博士。広島大学助手、富士ゼロックス主幹研究員・研究所所長、山形大学教授、東京工科大学教授・学長補佐・就職部長・大学院研究科長、武蔵野大学教授・データサイエンス学部長、人工知能学会理事、情報処理学会理事などを歴任。2024年3月、特定非営利活動法人AI教育推進機構を設立し、代表理事に就任。
── 生成AIの重要性について、どのように見ていますか。
生成AIは、あらゆるシステムやアプリケーションの基盤となります。「生成AIは単なるチャットボットだ」などと考えていたら、そのインパクトを見誤るでしょう。生成AIには様々な側面がありますが、知識を引き出すことも、コンテンツを生成する作業も、他のアプリケーションとの連携も、すべて生成AIがハブとなって実現されます。
生成AIはこれからの社会に広範囲にわたるインパクトを与えます。現在、コンピュータ無しに仕事ができないのと同じように、あらゆる人が生成AIの影響を受けることになるでしょう。
実際、米国の状況を見ると、その変化の大きさがわかります。米国ではコンピューターサイエンス系の学部の就職率が、数ある学部の中で下位に位置するようになりました。なぜかというと、生成AIの活用によって、ソフトウェア開発のために必要とされる人材が大幅に減少したからです。まだその感覚が日本では非常に希薄ですが、これは確実に起きている現実なのです。
── 日本のAI教育の現状をどう評価されていますか。
(※全文:2372文字 画像:あり)
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