文科省、「大学院における教育改善の実践事例集」を発表 大学院改革の好事例を分野別に紹介
文部科学省は5月30日、「大学院における教育改善の実践事例集」を発表した。大学院改革の好事例を、「多様な学生の受入れ促進」、「学修成果の把握・学位の質保証」等の分野別に紹介している。
社会の高度化・複雑化に伴い、高い専門性と汎用的能力を併せ持つ大学院修了者の需要が、学術界のみならず産業界にも広まりつつある中、文科省はキャリアパスの開拓や教育の充実の観点から、大学院改革の必要性を説いている。
これに呼応し、「博士課程教育リーディングプログラム」や「卓越大学院プログラム」といった事業も活用しつつ、さまざまな大学が大学院改革に取り組んでいる。そうした中から、これから取組みを進めようと考えている大学にとって参考となりうる事例を、以下の7つの分野別に紹介している。
①全学的な大学院教育改革の推進
②体系的な大学院教育プログラムの構築
③汎用的能力の育成 ・ 分野横断教育の推進
④産業界や国内外の大学等と連携した教育プログラムの構築
⑤多様な学生の受入れ促進
⑥学修成果の把握 ・ 学位の質保証
⑦組織的なキャリアパス支援
概要に加え、「課題と対応策、 工夫点」、「効果・成果」、「他の大学へのメッセージ」も紹介されている。
①については京都大学や大阪大学、②については東京科学大学や同志社大学、③については東京大学や東北大学、④については北海道大学や千葉大学、⑤については横浜国立大学や筑波大学、⑥については早稲田大学や金沢大学、⑦については名古屋大学や立命館大学の取組みが取り上げられている。
事例集は全61ページ。以下から閲覧できる。
https://www.mext.go.jp/content/20250530-mxt_daigakuc01-000042884_1.pdf.pdf