ベネッセの教材開発 一人ひとりに寄り添い最後までやり遂げる

1969年、後に「進研ゼミ」となる通信教育講座を開講したベネッセコーポレーション。通信教育が普及していなかった当時から、失敗と改善を重ねながら業界をリードしてきた。学習意欲を高めるための様々な施策や、子ども一人ひとりに寄り添う緻密な取り組みに迫った。

失敗を繰り返しながら、通信教育事業を開拓

山元 倫明

山元 倫明

株式会社ベネッセホールディングス グループ執行役員、株式会社ベネッセコーポレーション 取締役 兼 校外学習カンパニー長
1983年に株式会社福武書店(現株式会社ベネッセホールディングス)入社。株式会社ベネッセコーポレーションにて、「進研ゼミ中学講座」統括責任者等を務める。2014年に同社 Women&Family(現 Kids&Family)カンパニー長、2018年に同社取締役兼ゼミカンパニー副カンパニー長を経て、2021年4月より現職。

ベネッセコーポレーションの前身となる福武書店は、1962年に高校生向け模擬試験の事業を開始。1969年には、高校生向け通信教育講座「通信教育セミナ」(現「進研ゼミ高校講座」)を開講した。

ベネッセコーポレーション取締役で校外学習カンパニー長の山元倫明氏は、創業者の想いについてこう語る。「創業者で教師だった福武哲彦は、模試だけでは生徒の学力を伸ばせないと考えていました。自身で通信添削を受けて励まされた経験から、通信教育事業を始めました。さらに、子どもたちには社会や世界に目を向けた学びが必要と考え、『建物のない学校をつくりたい』という想いもありました。地域間の教育格差をなくし…

(※全文:2269文字 画像:あり)

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