現在のeラーニングは本来あるべき姿とはほど遠い 何が必要なのか

今後、教育・研修はオンラインとオフラインが統合され、これらを有効に活用することが求められる。早くから eラーニングサービスを提供してきたネットラーニング、岸田徹会長はこれからの時代を見据え、新たな取組みを開始し、オンライン教育が持つ本来の力を解放しようとしている。

現状は、本来あるべきオンライン教育とはほど遠い

──企業や教育機関において、eラーニングが急速に浸透しています。現状の課題について、どのように見ていますか。

岸田 徹

岸田 徹

株式会社ネットラーニング 代表取締役会長
1974年、東京大学大学院 経済学研究科 博士課程修了。出版社、セコム新事業開発室長、セコムラインズ社長などを経て1998年、株式会社ネットラーニングを設立、代表取締役に就任。2010年に株式会社ネットラーニングホールディングスを設立し、国内外にグループ企業5社、中国に合弁会社を有する。一般社団法人日本 IMS 協会副理事長、一般社団法人 e-Learning Initiative Japan 理事長。一般財団法人オープンバッジ・ネットワーク理事長。現在八丈島在住。八丈島熱中小学校校長として、教育・学習を通じた地方創生にも尽力している。

ネットラーニングは2000年のダイヤルアップの時代に唯一、クラウドの eラーニングサービスを開始しており、これまで延べ7000万人以上のユーザーが受講し、導入企業・団体は5300社(校)を超えます。私たちは eラーニングで先行してきたわけですが、今起きていることは、何か新しいことが始まったわけではなく、変化のスピードが一気に速まったのだと見ています。

この1年、コロナ禍に伴うリモートワークや休校によって、オンライン教育・研修の導入が一挙に増えました。しかし、必要に迫られて急きょ対応したために、Zoom など本来は会議システムでしかないツールが使われ、本来あるべきオンライン教育・研修とはほど遠いものになっているのが現状です…

(※全文:1990文字 画像:あり)

全文を読むには有料プランへのご登録が必要です。