【WWDC26】(後編) 伝票をかざすだけで割り勘、撮り直せない写真も構図を修正 Siri AIが変える日常
相手の文体を学習して下書きを生成 校正はサードパーティアプリにも自動で適用
Siri AIの文章作成機能はシステム全体のテキスト入力に組み込まれ、メールやメッセージアプリでの文書作成時には相手や文体に応じてパーソナライズされた下書きを生成する。選択したテキストに対してフィードバックや改善提案を求めることも可能だ。自動校正機能は追加操作なしにシステム全体、ほとんどのサードパーティアプリを含む範囲で動作する。
料理にかざせば栄養成分、伝票にかざせば割り勘払い カメラがAIの窓口に
iOSのカメラアプリにSiri AIが直接統合された「Siriモード」が登場する。カメラを向けた対象物の情報をリアルタイムで取得したり、関連する操作を提案したりする機能で、料理の栄養成分チェックや、飲食店の伝票をスキャンして自分の注文分をApple Cashで支払うといった活用が例示された。
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Macでは専用のキーボードショートカットで同様の「ビジュアルインテリジェンス」機能を呼び出せ、iPadではスクリーンショット機能に統合されている。アップル ビジョン プロでは実際に視界に入っている物体を見るだけでSiriに質問できる。
説明を入力するだけで写真そっくりのリアルな画像を生成 壁紙や連絡先ポスターにも対応
画像生成アプリ「Image Playground」が全面刷新された。プライベートクラウドコンピューティング上で動作する新しい生成モデルにより、写真と見まがうほどリアルな画像を含む多様なスタイルでの高品質な画像生成が可能になる。ユーザーの写真ライブラリにある人物の写真を素材に、自然言語で説明を入力するだけで人物が登場するオリジナル画像を作成でき、ロック画面の壁紙や連絡先ポスターにも対応した。出力サイズは横向き・縦向きを選択でき、開発者向けにAPIも公開される。
「あの時もう少し右で撮れば」が撮影後に叶う 構図をAIが補完する「空間リフレーム」
写真アプリには三つの新しい編集機能が加わる。一つ目は「クリーンアップ」ツールの強化で、不要な被写体をより高い精度で除去し背景を自然に補完する。二つ目は「拡張」ツールで、写真のサイズを広げて被写体の周囲に余白を生み出し、傾いた水平線を大事な部分を切り取ることなく補正できる。三つ目が「空間リフレーム」と名付けられた新機能だ。デバイス上の空間モデルとプライベートクラウドコンピューティング上の画像生成モデルを組み合わせ、撮影後に写真の視点や構図を変更できる。視点の移動によって生じた空白部分のみを生成モデルが補完するため、変更後の写真と元のシーンとの一貫性が保たれる。これらの機能はライブラリ内のほぼすべての写真、他のカメラで撮影した写真にも適用できる。
入荷したら自動で通知、漏洩パスワードもワンタップで更新 SafariにAIが加わる
ウェブブラウザ「Safari」にはアップル・インテリジェンスを活用した新機能が追加される。一つ目はタブのトピック別自動整理で、Safariが各ページを分析して関連性のあるタブをまとめ、作業が終わればトピックごとに一括で閉じることもタブグループとして保存することもできる。二つ目の「Notify Me(通知機能)」では、監視したい内容を自然言語で伝えておけばSafariが該当ページの変更を検出して通知する。商品の在庫情報やイベントの受付開始など、繰り返し確認が必要な場面での活用が見込まれる。また「機能拡張を説明」では、欲しい機能を自然言語で説明するだけでSafariがカスタム機能拡張を自動作成する。パスワード管理アプリとの連携では、漏洩したパスワードをワンタップで強力なものに自動更新する機能が加わった。アップル・インテリジェンスとSafariを組み合わせ、パスワードアプリがバックグラウンドで各サイトを安全にナビゲートしてサインインし、パスワードを修正するため、面倒な操作なく完了する。
「退社時に帰宅時間を送って」の一言でオートメーション完成 ショートカットが自然言語に対応
ショートカットアプリには自然言語で説明するだけで必要なアクションを自動的に組み立てる機能が加わった。例えば「退社時に帰宅時間をメッセージで送って」と説明すると、マップで帰宅予定時刻を計算しメッセージで送信するオートメーションが作成される。内容の調整も説明するだけで反映される。
「裏庭で何があったか」一目瞭然 ホームカメラの映像をAIが要約・検索
ホームアプリでは、関連する複数のアクセサリ通知を一つのアクティビティとして統合し、活動が続く間は通知を一件に集約して更新するようになる。HomeKit Secure Videoカメラで録画した映像については、アップル・インテリジェンスが内容を分析してその場で起きたことの要約を自動生成する。映像を検索して荷物の配達など特定の瞬間を見つける機能も加わり、ホームアプリは確認すべき重要な映像を検索結果の上位に自動表示する。
iPhone 11まで遡って高速化、アプリ起動は最大30%速く 歴代最多ユーザーへ届くiOS 27
iOS 27はiOS 26に対応しているすべてのiPhoneモデル、すなわちiPhone 11以降を対象とすることが発表された。アップルは「歴代iOSの中で最多のユーザーに届けられるリリース」と表現している。パフォーマンス面では、アプリの起動が最大30%高速化、新しい写真の表示が最大70%高速化、エアドロップでの転送が最大80%高速化、iPadでの外付けドライブへのファイル転送が最大5倍高速化されることが示された。CPUスケジューラの最適化はiPhone 11まで遡って適用されており、旧モデルでも処理の応答性が向上するという。
macOSの次期バージョンは「macOS Golden Gate」と命名された。新OSリリースの開発者向けベータ版は同日公開され、パブリックベータ版は翌月、ユーザー向けの一般提供は2026年秋に予定されている。Siri AIの開発者向けテストはiOS 27・iPadOS 27・macOS 27・visionOS 27で本日より開始され、ユーザー向けのベータ版は年内に公開予定だという。