ハンセン病問題をテーマにした演劇を発表 追手門学院大

追手門学院大学の社会学部舞台表現プロジェクト(以下、STEP)は、11月12日~14日にハンセン病問題をテーマにした演劇作品「あいまい宝島」を公演する。ハンセン病に関する人権啓発活動を目的とした展示を同時開催し、演劇の模様は一部日程でライブ配信を行う予定。

劇中では、架空の病気にかかり小さな島に完全隔離された人々の生活や、育ち失われていく人間関係、生きることへのぼんやりとした実感などが描かれる。新型コロナウイルス感染症による「コロナ差別」という言葉が誕生したことを背景に、学生たちは100年に1度の疫病と戦う人々が大切なものを思い出すきっかけになれば、としている。

今回の公演にあたり同大学の学生は、岡山県瀬戸内市の国立療養所・長島愛生園を訪問し、当時の環境や患者たちの隔離された生活を調査した。また、ハンセン病者のライフヒストリーを研究する同大学社会学部の蘭由岐子教授が学術アドバイザーを務める。

STEP(STage Expression Project)は2016年に追手門学院大学社会学部から生まれた、演劇を通した表現活動からコミュニケーションスキルや他者との協働力を学ぶ舞台表現プロジェクト。学生とプロのアーティストが舞台芸術作品の創作を目指す。同大学が推進するWILプログラム(行動して学び、学びながら行動する教育プログラム)に認定されている。

20.10.06news1

追手門学院大学の社会学部表現舞台プロジェクト「STEP」