東北大学 地域イノベーションを牽引する人材育成に力を注ぐ
東北地域のイノベーション能力の向上を図り、地域の産業振興や経済発展に貢献するため、2005年に東北大学大学院経済学研究科に地域イノベーション研究センターが設置された。これまでの研究や人材育成の手応え、今後に向けたビジョンについて、同センター長の藤本雅彦氏に聞いた。
転機は東日本大震災
地域貢献への中心を担う
藤本 雅彦
──地域イノベーション研究センターの主な役割についてお聞かせください。
地域イノベーション研究センターは、中長期的な視点から地域の経済・社会に関する調査研究を踏まえた政策提言を行うとともに、地域企業のイノベーションを促進する人材を育成し、地域の発展に貢献する役割を担っています。
センターが生まれた背景には、経済学研究科も含め、東北大学は地元への貢献が不十分だという問題意識がありました。そこで当初は明確な予算措置もないまま、地元企業のインターンシッププログラムからスタートし、地域貢献のあり方を探ってきました。
私が正式にセンター長に就任したのは2011年4月でしたが、その直前の3月に起こった東日本大震災を機にセンターの役割が大きく変わりました。国からの特別予算も下りて、センターが地域貢献に関する中心的な役割を担うことになり、…
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