不登校の子どもの居場所をつくる 多様な学びの場の実現へ奔走

近年、全国で不登校の児童・生徒が増加している。中村みちよ氏は東日本大震災後の2013年、宮城県気仙沼で「フリースペースつなぎ」を開始した。それは、不登校・ひきこもりの子どもや若者が安心して過ごせる居場所であり、“ありのまま”を認めることを大切にしている。

ルールを押し付けたりはせず、
子どもたちが自分で決める

中村 みちよ

中村 みちよ

一般社団法人フリースペースつなぎ 代表理事
多様な学びを共につくる・みやぎネットワーク 共同代表
2013年、不登校やひきこもりの子ども・若者の居場所「フリースペースつなぎ」を設立。2018年4月、新しい居場所の開設のため「フリースペースつなぎ」を法人化、現在代表理事。2019年4月より「多様な学びを共につくる・みやぎネットワーク」代表。元教員。

フリースペースつなぎの代表理事・中村みちよ氏は元教員であり、小学校・特別支援学校に約20年勤めた。震災後、自身の子が不登校になったことや母親の介護などで教員を続けることが難しくなり退職。個人の活動として、子ども・若者のための居場所づくりを始めた。

フリースペースつなぎを立ち上げた当初は、月1~2回のペースで自宅を開放して運営。その後、参加する子どもたちが増えたことに伴い、2018年に一般社団法人を設立し、常設の居場所「つなぎハウス」を開設した。子どもたちがいつでも訪れられる場所として、現在は週5日開いている。

「つなぎハウス」には小学生~高校生、若者と多年齢の子どもたちが訪れる。10人前後の子どもたちが集い、勉強や運動、料理、季節の行事など様々な活動に取り組んでいる。何をするかは子どもたちの声をもとに決められ、…

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