女性が継いだ企業の半数以上が増収 育休取得率、女性管理職比率も上昇

女性事業承継者のサポートを手掛ける一般社団法人日本跡取り娘共育協会は3月7日、「女性後継者の影響力調査」の結果を発表した。

中小企業が後継者難に直面する中、女性は企業に成長や革新をもたらしうる、単なる継ぎ手以上の存在として注目を集めている。女性後継者は事業承継後、企業にどのように貢献しているのか調べた。

調査は1月から2月にかけて、全国の女性後継者を対象に実施。31名から回答を得た。

事業承継後、売上・利益はそれぞれどのように変化したか尋ねたところ、いずれにおいても「増加」が52%と、過半数に上った。女性リーダーのマネジメントが業績向上に寄与していることが示唆された。

男性の育休および女性の産育休の取得状況は、それぞれどのように変化したか尋ねたところ、「増えた」が前者では59%、後者では70%に上った。

また女性管理職数についても、「増えた」が45%。ダイバーシティ&インクルージョンの推進による働きやすい環境づくりが、従業員のエンゲージメント強化や活力向上につながり、売上・利益の成長をもたらしていることが伺えた。

承継後、どのような事柄に取り組んだか尋ねたところ(複数回答可)、「自身の経営能力の獲得」(77%)、「従業員との関係構築」(71%)がトップ2。まずは社内の立て直しや足場固めに注力したことが伺われた。

一方、今後取り組みたいこと、強化したい事柄について尋ねたところ(複数回答可)、「新製品・新サービスの開発」、「新規事業の立ち上げ」、「新たな取引先や販路の開拓」がトップ3となった。

女性後継者は承継後、まずは社内の基盤構築に注力し、次いで新規事業や新製品開発など、外向きの成長戦略に取り組んでいく傾向にあることが判明した。

調査結果の詳細は以下から見ることができる。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000077234.html

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