高市早苗首相が所信表明演説「世界で最もAIを開発・活用しやすい国」へ
高市早苗首相は10月24日、衆参両院の本会議で就任後初となる所信表明演説を行った。
所信表明の冒頭では「強い経済」の構築に向けて「責任ある積極財政」の考え方の下、内閣が最優先で取り組むことに「物価高対策」を掲げた。そして、速やかに経済対策を取りまとめ、必要な補正予算を国会に提出することを表明した。
首相官邸ホームページより
教育政策に関しては「いわゆる高校・給食の無償化についても、これまで党派を超えて積み重ねてきた議論を踏まえ、制度設計の議論を進め、安定財源の確保とあわせて来年4月から実施する」ことを明らかにした。さらに、「この機会に、財政支援にとどまらず、日本の高校教育の在り方についても見直しを進める」考えを示した。
また、AI・半導体、造船、量子、バイオ、航空・宇宙、サイバーセキュリティ等の戦略分野に対して、大胆な投資促進、国際展開支援、人材育成、スタートアップ振興、研究開発、産学連携、国際標準化といった多角的な観点からの総合支援策を講ずることで、官民の積極投資を引き出すことを明言。大胆な「危機管理投資」による力強い経済成長に取り組む姿勢を示した。
さらに「世界で最もAIを開発・活用しやすい国」を目指して、データ連携等を通じ、AIを始めとする新しいデジタル技術の研究開発及び産業化を加速させ、コンテンツ産業を含めたデジタル関連産業の海外展開を支援する考えを明らかにした。
また、今年ノーベル賞を受賞した坂口志文氏、北川進氏に言及し「強い経済の基盤となるのは、優れた科学技術力であり、イノベーションを興すことのできる人材。公教育の強化や大学改革を進めるとともに、科学技術・人材育成に資する戦略的支援を行い、新技術立国を目指す」ことを表明した。
所信表明演説の全文は以下から読むことができる。
https://www.kantei.go.jp/jp/104/statement/2025/1024shoshinhyomei.html