退職願望のある若手社員が6割 理由のトップは「給与に不満がある」
4月16日に発表された調査結果で、若手社員の6割が仕事を辞めたいと感じていることが明らかになった。
退職代行を手掛ける株式会社Wandering Seagull(ワンダリング・シーガル)が3月、20代の会社員549名を対象に行った調査によると、退職したいと感じることが「よくある」人が24.8%に上った。「ときどきある」(35.3%)と合わせると6割に届き、「あまりない」(18.9%)、「一度もない」(21.0%)を大きく上回った。
辞めたいと感じることがある人(n=330)に、その最大の理由を尋ねたところ、トップ3は「給与に不満がある」(31.5%)、「職場の雰囲気や働き方が合わない」(15.2%)、「人間関係が辛い」(14.3%)となった。
「仕事にやりがいを感じない」(13.6%)、「キャリアの見通しが立たない」(12.4%)、「会社の評価制度が不透明」(9.1%)と続き、退職願望の背景には報酬面だけでなく、価値観や職場文化とのミスマッチ、将来への見通しの欠如など、複合的な要因があることが判明した。
しかし、実際に退職へと動いている人は少数派だった。辞めたいと感じることがある人に、退職に向けて何らかの行動をしているか尋ねたところ、「はい」は40.3%。「いいえ」(59.7%)を20ポイント近く下回り、心理的・経済的なハードルの高さが伺われた。
実際、「いいえ」と回答した人(n=133)に、退職を思いとどまっている理由を尋ねたところ、「辞めたあとの生活費に不安がある」(39.6%)、「転職後の環境が今より悪くなるかもしれない不安がある」(39.1%)がトップ2となった。
一方、3位には「何から始めたらよいかわからない」(31.5%)が入り、「どう辞めるか」、「その後をどうするか」に対する知識の不足が示唆された。教育現場や企業の人材育成部門には、離職や転職を含むキャリアの多様な可能性についての啓発や、意思決定スキルの涵養を行うことが求められる。
調査結果の詳細は以下から確認できる。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000149471.html