【6月16日黄川田仁志こども政策担当大臣臨時会見】こども家庭庁予算を全省庁初の「全部見える化」へ、100億円超の事業を抜本見直し

こども政策担当大臣の黄川田仁志氏は2026年6月16日、「『こどもの命と安全を徹底的に守る』大臣プロジェクト2026」の第2弾として、こども家庭庁予算の抜本的見直しを表明した。同日、財務省において片山さつき財務大臣(財務大臣 内閣府特命担当大臣(金融) 租税特別措置・補助金見直し担当)と面会し方針を直接伝えたうえで、臨時記者会見に臨んだ。

黄川田大臣はこども政策の柱として、こどもの自己肯定感を育み幸せな状態を実現すること、命と安全を徹底的に守ること、健やかで質の高い成育環境を提供することを掲げている。2026年4月には同プロジェクトの第1弾として「こども・若者自殺防止総力戦略」を公表し、即実行に移してきた経緯がある。今回の第2弾では、こどもたちのために本当に必要かつ政策効果の高い事業に予算を重点化する観点から、3つの抜本的見直しを断行するとした。

第1の柱は「予算の支出の全部見える化」である。全ての予算の支出先をインターネット上で公開する取り組みを2027年度に実現する。補助金等の交付先である地方自治体からの支出も含め、最終支出先を全面公開するもので、全省庁に先駆けた初めての試みとなる。あわせて国と地方自治体間の総合的なシステムを導入し、自治体の事務負担を軽減する方針も示した。

第2の柱は「縦割り化した事業の整理統合」である。縦割りとの指摘もある各種相談支援事業の予算を統合し、こども家庭センターでの一元対応へと転換する。当事者にとって使い勝手がよく効率的な事業形態への移行を図る。

第3の柱は「効果が明確でない事業の廃止等」である。政策効果が明確でない委託事業を廃止するほか、効果検証が不十分な少子化対策事業を取りやめ地域の優先課題を支援する事業に重点化する。役割を終えたモデル事業など必要性が乏しい補助事業も廃止する。

これらの見直し対象事業は2026年度予算額で100億円を超える規模になると黄川田大臣は説明した。削減分の振り向け先については、自殺対策に限らずこどもの安全と命を守るための事業全般を想定しており、その中に自殺対策も含まれるとした。各見直し項目は行政事業レビューにおける指摘等も踏まえ、2027年度の概算要求に着実に反映させる。

国民からの批判として黄川田大臣が認識していることについて問われると、「いわゆる補助金の中抜きという表現で言われるものについてのご批判が大きくたくさんある」と述べた。全部見える化を実施することで、都道府県や市町村を通じた最終支出先が明らかになり、誤解を招くことがなくなると期待を示した。

片山財務大臣の反応については「非常に大きな評価をいただいた」と報告した。特に、こども家庭庁からの支出だけでなくその先の都道府県からの支出先まで見える化する取り組みを「画期的」と評価されたとし、透明化への取り組みを通じて国民の理解が深まるとの言葉をもらったとした。

黄川田大臣は会見を締めくくり、「こども家庭庁の予算を、質が高く実行性があり、こどもたちの命、ひいては日本の未来を力強く守る、使い道の透明性が確保された予算に変えていく」と断言した。