学校での省エネ教育は家庭のCO2排出量削減に貢献 東京ガスが実証

東京ガス株式会社は、株式会社住環境計画研究所とともにナッジ理論等を用いた学校向け「省エネ教育プログラム」を開発し、2017年度から2020年度の環境省の実証事業を通して、省エネ教育が家庭のCO2排出量を約5%削減することを確認した。なお、学校での省エネ教育が家庭のCO2排出量に与える影響を定量的・定性的に実証した研究は、日本初となる。

今回の実証では、以下の効果が確認された。

・省エネ教育プログラムの実施により、電気とガスの使用に伴うCO2排出量は5.1%削減。

・省エネ行動の実施率は教育前後で、21%ポイント増加。

・教育から半年後、1年後においても省エネ行動が持続する傾向を確認。

実証で用いられたナッジ理論とは、「ナッジ(nudge)=ひじで軽く突く、そっと後押しする」という意味であり、人々が自発的に望ましい行動を選択するよう促す仕掛けや手法を示す用語だ。今回のプログラムでは効果的な学習が行えるよう、ナッジ理論の活用や効果の見える化によるモチベーションの向上等の工夫が盛り込まれた。

東京ガスと住環境計画研究所は、実証を受けて開発した指導者向け教材の普及に取り組むとともに、政府や自治体に対し、省エネ教育の重要性や有効性を提言書として発表することで、省エネ教育の普及や、環境意識の向上に貢献していく。

21.4.26news1