ジョブ型が注目される時代、大学のキャリア教育はどう変わるか

職務に適した技能や知識が求められるジョブ型雇用への移行が、日本企業でも進み始めている。こうした中で、人材を社会に送り出す機能を担う大学のキャリア教育は、どのように変わるべきなのか。キャリア教育を研究テーマとする名古屋学院大学・安藤りか教授に話を聞いた。

「日本企業のDNA」が
ジョブ型への移行を阻む

安藤 りか

安藤 りか

名古屋学院大学 現代社会学部 教授
2013年、名古屋大学大学院 教育発達科学研究科 博士課程(後期)教育科学専攻単位取得退学。現在、名古屋学院大学 現代社会学部教授。博士(教育学)・臨床心理士・公認心理師・キャリアコンサルタント。研究テーマはキャリアデザイン、キャリア教育、働くことの意味、就職・転職、女性のキャリア、教養教育、質的研究。著書に「転職の意味の探究―質的研究によるキャリアモデルの構成」(北大路書房)がある。

── 近年、日本の企業社会ではジョブ型の浸透なども言われますが、昨今の産業界の変化について、どのように見ていますか。

日本の企業社会においても、欧米のようなジョブ型雇用への移行は徐々に進んでいくと思います。ただし、抽象的な表現になりますが、「日本企業のDNA」のようなものがジョブ型の導入を阻み、限定的な移行にとどまるのではないかと考えています。

(※全文:2334文字 画像:あり)

全文を読むには有料プランへのご登録が必要です。