AIを前提とした社会への変革、求められる人材育成の再設計

AIの急速な進化は、社会をどう変えるのか。米マイクロソフトでWindows95等の開発に大きく貢献し、「伝説のプログラマー」とも称される中島聡氏(シンギュラリティ・ソサエティ代表理事)に、AIを前提とした社会の再設計と、これから必要とされる教育・人材育成について、話を聞いた。

DXからAIXへ
AIにより根本的変革が起きる

中島 聡

中島 聡

一般社団法人シンギュラリティ・ソサエティ 代表理事
1960年生まれ。米国シアトル在住。早稲田大学大学院理工学研究科修了。米ワシントン大学でMBAを取得。早稲田大学大学院修了後、NTTの電気通信研究所に入社し、わずか1年で設立間もないマイクロソフト日本法人へ転職。3年後、米国本社へ移り、Windows95、Windows98、Internet Explorer 3.0/4.0のチーフアーキテクトなどを務めた。現在は、シンギュラリティ・ソサエティ(2018年8月設立)代表理事としてAI時代をリードできる人材育成に取り組む。著書『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか』(文響社)。

── AIの進化が雇用や働き方に及ぼす影響について、どのように見ていますか。

AIの進化により、社会に根本的な変革が起きようとしています。私はこれをDXからAIX(AIトランスフォーメーション)への移行と呼んでいます。AIXとは、AIを前提として仕事から働き方、教育まで、すべてが再設計されることを意味します。

これは単に人間の仕事がAIに置き換わるという話ではありません。AIによって、今まで提供できなかった価値が生み出される新たな次元の変化なのです。

(※全文:2089文字 画像:あり)

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